(文章)こころここにあり

爽真とこころの付き合う前と付き合った後はめっちゃかくけど
「告白シーン」を考えたことなかったので

漫画を描こうとしたけど2ページで飽きた
とりあえず忘れないうちに文字にしておく
ダラダラしてるし、小説ではない 台本的な感じになっている
爽真視点ですのでちょっと共感できない部分が多々あると思いますが、それが爽真ですので…
さようなら…

――

【こころここにあり】

お友達のこころちゃん。
彼女はメッセージアプリで使える、うさぎのスタンプがお気に入りらしい。俺とのやりとりが可愛く彩られている。

いつものように、大学がどうとか、バイトがどうだったとか、他愛のない日常をメッセージでやりとりしていたのに、突然『会いたいな💖』と目をウルウルさせたうさぎが送られてきて、少し、というかかなりドキッとしてしまった。
そんな緊張も一瞬で、すぐに『まちがえた』『おっけー!(手でマルを作るうさぎのスタンプ)』『こっち!!!!!笑』と訂正が送られてきて、まあそうだよな、慌てて可愛いなとフと笑みがこぼれた。
『俺も会いたいな』と送る。これは俺なりのフォローでもあり、まあ、本心だった。

「…」

すぐに「既読」のマークがついたものの、それまでテンポ良く返って来ていた返信が急に止まった。
もう22時近いし、ね、寝たかな……と、思ってもないことを考えてみる。
あぁ、俺、”やった”のか。これはまずかったのか。
でもここでさらに『なんちゃって』などと送ったところで、気持ち悪さの蓄積ではないだろうか。
俺の脳の、普段使わない部分がフル回転して、いまにもぶっ倒れそうだった。
とはいえ、沈黙から5分くらい経ったところで、俺のスマホが鳴った。
あぁよかった、ちょっと目を離しただけか…――

『今 外出れる?』

**

「こころちゃんっ…!」
メッセージを見た瞬間、俺は慌てて家を飛び出した。マンションのエレベーターを待つのがじれったくて、非常階段を2段も3段も飛ばして駆け下りた。
マンションの前には、はぁはぁと息を切らせたこころちゃんが立っていた。家から走って来たらしい。
本当に着の身着のまま来たのか、秋も半ばの夜にはそぐわない、半袖の部屋着姿。
「寒いでしょ……!?」
俺は着ていたカーディガンを慌てて脱いで、こころちゃんに羽織らせる。
ふと距離が近づいた瞬間、こころちゃんはそのまま俺の胸あたりに顔をうずめた。
抱き着くような形になって、俺は何が起こったのか一瞬わからなくて、「へ?」と間抜けな声を上げた。
こころちゃんは俺の背中に腕を回すと、ぎゅっとそこに力を込めた。かすかに震えているのは、寒さか、それとも。
どうしたの、と言いかけてやめる。そんなことはきっと野暮だから。
俺もこころちゃんがしてくれたように、ぎゅっと抱きしめた。
こころちゃんは俺より一回りも二回りも、もっと小さくて、壊れそうで怖かった。

「ぅあ、会いたかったの、ほんとだよ。スタンプは、間違えたけど……」
「うん、」
「爽真くんが、会いたいなって、それで、きて、なんか、ッ……」
「うん……」
「ぶわって、からだ、あつくて、……走って、う…、こんびにいくって、ママに…、それで」

いつも快活で聡明なこころちゃんが、明らかに動揺している。
口から言葉が勝手に零れ落ちているようで、俺はそれを「うん、うん」と相槌を打ちながら、なだめるように頭を撫でた。

「そうまくん、そうまくん、わたし、わたし、っ……」
「……ま、待って、待って」

俺がこころちゃんの言葉を遮ると、彼女は「え……」と驚いた顔でこちらに顔を上げた。
瞳に涙をいっぱい溜めて、少しずつ零れ落ちていく。街灯が反射して、綺麗だと思った。
積もりに積もった気持ちが溢れて、それが交じり合った瞬間。

「お、俺が言う……!」
「……うん。」

「…その、ずっと……こころちゃんは、優しくしてくれた人だから、す、好きで、……か、かわいいし?、……あ、いや、とにかく……、好きで、それは、知ってたと思うけど」
「う、ん…」
「で、でも、俺は、その…こころちゃんが、幸せでいてほしいな、みたいな…そういう…感じで、俺がどうこうとかじゃ、なくて……、好きって言うのも、なんか……よく、わかんなくて、俺……」
「うん…」
「な、なんか、最近、違うってゆうか……、その、……」

今度は俺の口から、勝手に言葉が出ていく。
こころちゃんは俺の目をじっと見つめていて、俺も目を逸らせなかった。

「お、おれ、俺が、……俺が、その、こころちゃんを独り占めしたい、って……思うことも、あって。
しょ、正直……!こうやって、ギューってするの、したかった……」

こころちゃんが、俺を抱きしめる腕にもっと力を入れた、気がした。

「と、ともだちでも……!会いたいって言われたら、俺は、会いにいく、いくけど…、そうじゃない……。
……好きだから……そうなんだと、思う……」

俺の心音はきっとこころちゃんに丸聞こえだ。

「…私も、爽真くんのこと、好きなの。」
「だんだん好きになっていったの。
でも爽真くんは、優しいから、なんていうか、その…割り切ってる?みたいな、…
それこそ、私に彼氏とか、できても、お祝いしてくれる、みたいな…」
「きっと、私の好きと、違うって、思って…」

「最初は、そ、うだった、けど、今は…、ま、お祝いは、するけど……ぐるぐるって、嫌な気持ちにも、なる、と思う……」
「じゃあ、同じだね?ふふ… 私は、イヤだよ。爽真くんに、彼女とか、できるの…‥」
「う”ぇ”!?こころちゃんは、俺の彼女に、なってくれないの」
「なっ、……なるよ?それは…。……私じゃなきゃ、イヤって意味!」
「あ、よかった……」

あれ?俺、もう告白したってこと?
でも、念のため、ちゃんと確認…しておこう。

「えと、じゃあ、その、俺、こころちゃんが好きです。結婚したいです。」
「けっ…!?」
「あ、えっと、今じゃないよ、いつか…、だから、彼女になってほしい。」
「……うん。おねがい、します・・・私も、爽真くんのこと、すき、……だいすきです」
「え、あ、俺も、だい…だい、だいすき、すごく大好き…かな。へへ」
「……じゃあ、私は、もっともっともっと大好き」

いたずらっぽく笑ってくるこころちゃんが、とんでもなく愛おしい。
俺はこころちゃんの頬に手を添えて、体を屈める。顔を近づけて、じっとこころちゃんの宝石みたいな瞳を見つめた。
こころちゃんはその宝石を隠すように、ゆっくりと蓋をする。長い睫毛がゆらりと揺れた。

ちゅ、と音にもならないような、触れるだけのキスをした。

「……」
「……」

ピロン、とこころちゃんのスマホが鳴った。
お互いにハッとして、なんとなく体を離した。

「あ、えと…ママだ」
「こ、コンビニ行くって、言ったんだっけ、し、心配、してるよね、絶対……!」
「えと…『アイス買ってきて』…だって」

心臓がバクバクと高鳴っている間、時間がまるで永遠のようだと感じていたけれど、さほど経過していなかったらしい。

「そ、そ、そっか…じゃあ、買っていこう…送るよ。」
「あ、う、うん……!…カーディガン、おうちまで、着ててもいい?」
「い、いいよ……全然!!」

手、繋いでも良い?……聞こうと思ったら、こころちゃんが俺の手を握った。


おわりでーす